事例・コラム
Column
【事例で解説】ネオデラック1000Aが乾かない!
みなさんこんにちは!営業のKです。
今回ご紹介する事例はこちら
販売代理店様からのお問い合わせで
「ネオデラック1000Aを塗装しているお客様より、塗装後翌日の確認で乾いていない(塗膜の表面がベタベタする)」とのこと。
最近よくいただくお問い合わせです。
まず、ネオデラック1000Aという塗料について簡単に説明します。
この塗料は、塗料用シンナーで希釈する、弱溶剤系の油性ウレタンクリヤーです。
酸化重合反応型と呼ばれる、空気中の酸素と反応して硬化する塗料でもあります。
このタイプの塗料を塗装した後、「乾かない」と言われる現場で良く起こっていることが、『塗布量が多過ぎた』です。
塗布量が多くなり過ぎる理由について、施工業者様にお伺いしてみました。
木材の種類によるとのことですが、素地研磨を行った後、1回目の塗装を行っていると、木材に塗料が吸われることによって塗布量が少ないように感じてしまい、たっぷり塗装してしまった、とのことでした。
そうなんです!
1回目の塗装は木材の吸い込みがある分、塗布量が少ないと感じてしまいがち。
試しに端材で塗布量とその時の表面状態を確認してみると良いと思います。
話は戻りますが、このタイプの塗料は酸素と反応して硬化していく塗料とお伝えしました。
その為、塗布量過多になってしまうと、表面のみが乾燥してしまい、塗膜中の塗料が酸素と反応し難くなります。また、塗膜中のシンナーが抜けにくい状態が重なり、より塗膜の乾燥(硬化)が遅くなります。
よって、塗装後翌日でも塗膜が乾燥していない事態が発生する、というわけなんです。
塗膜の乾燥性について、もう一つポイントがございました!
換気不足も塗膜硬化に影響いたします。
塗装された後の施工現場にて、空気の流れが止まった状態のままの場合、揮発シンナーの滞留や湿気の影響などによって、塗膜硬化が著しく遅くなってしまいます。
ご提案した対策は以下の通りです。
①前提として、塗布量は規定値内で塗装する。
②塗装後、送風機等を使用して空気の流れを作る。
③塗膜の硬化不良が発生した場合、塗膜が硬化するまで待つ。
※風通しを良くし(送風機等を使用)、空気の流れを作る。
意外と重要な規定塗布量。
しっかり守って、最短、綺麗な仕上がりにしていきましょう!
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この記事を書いた人:営業 K
親しみやすい文章に定評のあるライター。業務では顧客への塗料の提案を担当。趣味はゲーム、音楽鑑賞。2児のパパ。子供とのゲームが最高の楽しみ。最近は田舎に引っ越したことをきっかけに、キャンプが気になりだしています。