事例・コラム
Column
【事例で解説】油性と水性ってなにが違うの?
みなさんこんにちは!営業のKです。
今回もいただいた質問に回答していきます。
ご質問内容はこちら
「油性と水性ってなにが違うの?」です。
以下の流れでご説明していきます。
目次
①マーカーペンで例えると
身近にあるものとして「マーカーペン」を例に挙げて説明します。
ポイントは、主に「溶剤の違いによって」分類されるということです。
溶剤とは、着色顔料(色を着ける物質)や樹脂(塗膜を形成する≒色を固着させる成分)を溶かすために用いる原料のことです。
溶剤に有機溶剤(アルコールやシンナーなど)を使用するのは「油性」。
溶剤に水を使用するのは「水性」となります。
使い勝手としては、以下のような違いとして表れます。
●油性マーカーペン
・特徴:
① プラスチック、金属、ガラスなどのツルツルした表面にも書ける。
② 書いた後は水で消えず、耐久性が高い。
③ 強い臭いがあるので、換気が必要。
●水性マーカーペン
・特徴:
① 紙や布など吸水性のある素材に書くのに適している。
② 書いたあと水でにじんだり、消えたりすることがある。
③ 臭いが少なく、室内で使いやすい。
以上から、マーカーペンの使い分けとしては、
・油性マーカーは「耐水性や書いたものを長持ちさせたいとき」
・水性マーカーは「においが気にならない環境で使いたいとき」
などで選ばれることが多いです。
②塗料では?
では、塗料の場合はどうでしょうか。
塗料における「油性」と「水性」も、主に溶剤の違いによって分類されます。
※厳密にいえば、油性塗料には
① 「油性」(弱溶剤系。塗料用シンナーなどで希釈)
② 「溶剤系」(強溶剤系。ウレタンシンナーやラッカーシンナーなどで希釈)
の2分類があります。今回は狭義の「油性」塗料を前提に解説致します。
使い勝手の面では、以下のような違いとして表れます。
●油性塗料
・特徴:
① 乾燥に時間がかかる一方、乾いた後は耐久性が高く、汚れに強い傾向がある。
② 乾燥が外部の条件(気温や湿度)に影響されにくい。
③ 臭気があり、作業環境の換気が必要。
●水性塗料
・特徴:
① 乾燥が早い一方、耐熱性等一部の耐久性が油性塗料に劣る傾向がある。
② 乾燥が外部の条件(気温や湿度)に影響されやすい。
③ 臭気が少ないので、室内でも作業がしやすい。
★先ほど例にしたマーカーペンと大きく異なるのは
一般的に、塗料の場合は水性であっても、一度乾燥してしまえば再び水に溶けることはない、という点です。
また、昨今は水性塗料の性能も向上してきており、油性塗料と遜色ない耐久性を持つものも珍しくありません。
特に建築現場では、臭気や環境配慮の面から水性塗料が使用される比率が増えています。
③弊社塗料製品での違い
それぞれの塗料には、目的や環境に応じた長所と短所があり、使い分けが重要です。
以下では弊社塗料製品を例にして、具体的な比較例を2つご紹介します。
・外壁木部に使用する塗料の場合
・内装木部に使用する塗料の場合
以上、油性塗料/水性塗料の特徴を説明させていただきました。
それぞれの特徴を理解した上で、塗装する基材、場所、作業者のことを配慮した選定をいただくことをお勧めいたします。
長文お付き合いいただきありがとうございます。
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この記事を書いた人:営業 K
親しみやすい文章に定評のあるライター。業務では顧客への塗料の提案を担当。趣味はゲーム、音楽鑑賞。2児のパパ。子供とのゲームが最高の楽しみ。最近は田舎に引っ越したことをきっかけに、キャンプが気になりだしています。