事例・コラム
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建築現場用塗料にて艶有⇒艶消し仕様が推奨な理由

みなさんこんにちは営業のAです。
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「この塗料、カタログの仕様では『下中塗りは艶有を使ってください』って書いてあるけど、下中上塗り全部艶消しで塗装してはダメなんですか?」です。
弊社の塗料には下・中・上塗り工程を1種類の塗料で完結できるものがございます。(「セーフティワルツ ネオデラック2020FF」など)
その塗料を使って艶消し仕上げにする時、弊社の推奨塗装仕様では、「下中塗りを艶有」、「最後の仕上げ塗を艶消し」としております。
では、それは何故なのでしょうか?
まず前提として、下中塗りに艶消しを使用することが全くダメということではありません。
そのような塗装仕様で仕上げられる現場も実際に存在します。
ただし、下中塗りに艶消しを使用した場合、以下のリスクが高まりますので、弊社としては艶有を使用していただくことをお勧めしております。
- 仕上がりの艶にムラが出来たり、既定の艶にならない
⇒一般的に艶消しの塗料は艶有のものと比べて塗料中の樹脂分の割合が少ないです。
このため、塗料の吸い込みが多い材種や木口面では、均一な下地状態を作ることができず、安定した艶が得られない可能性がございます。
- 塗膜の平滑性が悪くなる
⇒一般的に艶消し塗料を塗った表面は、艶消し剤と呼ばれる小さな粒が無数に存在しています。
塗膜を研磨する時、この艶消し剤の影響により研磨が当たりにくくなり、塗膜の平滑性が悪くなる可能性がございます。
- 艶消し剤が表面に残り、斑点上に白化が発生する
⇒塗料の吸い込みが多い材種や木口面を塗装する場合、樹脂分が木材の中に吸い込まれ、艶消し剤だけが表面に残ってしまうことがございます。
この場合、粉を吹いたように表面に白化が発生する可能性がございます。
以上から、カタログ仕様にて、「下中塗り工程に艶有を使用する」と記載している製品については、艶有を使用いただくことをお勧めしております。
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この記事を書いた人:営業 A
柔らかい物腰がにじみ出る文章に定評のあるライター。業務では顧客への塗料の提案を担当。運動不足を解消すべく任天堂スイッチのリングフィットアドベンチャーを始めました。