事例・コラム
Column
【事例で解説】現場塗装にて、屋内で土足の床にクリヤー塗装(塗膜を付ける)をしたいですが、何を塗ればいいですか?
みなさんこんにちは!営業のKです。
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「現場塗装にて、屋内で土足の床にクリヤー塗装(塗膜を付ける)をしたいですが、何を塗ればいいですか?」です。
非常に悩ましいご質問でございます。
結論的に申し上げますと、ご提案するならば「セーフティーワルツ ネオデラック2020FF」または「ソワード2液フロアーT」ですが、注意が必要です。
目次
注意点① 塗膜が激しく摩耗する
室内へ砂などが上がり込むと、塗膜が激しく摩耗することがあります。
いわば歩くたびに研磨紙(サンドペーパー)で研磨されているような状況となるためです。
摩耗に伴って、艶の変化(艶有➡艶消しに変化していく)や滑り性が増加する可能性があります。
塗膜が完全に擦り切れて、木地まで露出してしまうと、木地自体にキズや汚れが付きやすくなります。
注意点② 塗膜が破損しやすい
ハイヒールのかかとなど、強い負荷がかかると塗膜の凹みや割れが発生することがあります。
また、外から持ち込まれた雨水で床が濡れた状態になることも考えられます。
もし塗膜の破損個所があれば、そこから水が侵入して、塗膜の膨れや剥がれを促進することも起こりえます。
①②の結果として
ケースバイケースですが、頻繁なメンテナンス(塗り直し)が必要になる可能性がある点に注意が必要です。
対策としては、塗装エリアの出入り口に砂取りマットを設置して、砂などの上がり込みを抑制することが挙げられます。
塗料の使い分けとしては
・とにかく耐摩耗性を重視するなら「セーフティーワルツ ネオデラック2020FF」
・飲食店など、低臭性が求められるなら「ソワード2液フロアーT」
という考え方となります。
もし、クリヤー塗装の必要はない(塗膜をつけない塗装で良い)ということでしたら、次善策としてVATON-FXなどの浸透型塗料をご提案することがございます。
浸透型塗料であれば、塗膜の割れ剥がれのリスクはございませんし、無塗装の状態よりは、汚れを防止することができます。
塗膜を付ける仕様と比べて、耐傷性や耐汚染性は低下しますので、こまめなメンテナンスは必要になります。
一方で、旧塗膜を除去する必要は無いため、比較的容易に塗り替えを行うことが可能です。
(浸透型塗料を採用される場合でも、劣化を遅らせるために砂取りマットの設置をお勧めいたします。)
クリヤー塗膜を付ける付けないにかかわらず、上記の注意点を施主様や元請け様へご説明し、納得いただいた上で、仕様選定を行うことをお勧めいたします。
※最後に、念のため補足いたしますと、上記はあくまでも現場塗装についてのお話です。
建材メーカー様の中には
・基材や塗装条件を厳格に管理して
・工場塗装向けの高耐久な塗料を用いて
・どんな試験結果をもって使用可/不可とするかの線引きを施主様と明確にすり合わせた上で
土足使用可の木床を製造されている企業様も珍しくありません。
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この記事を書いた人:営業 K
親しみやすい文章に定評のあるライター。業務では顧客への塗料の提案を担当。趣味はゲーム、音楽鑑賞。2児のパパ。子供とのゲームが最高の楽しみ。最近は田舎に引っ越したことをきっかけに、キャンプが気になりだしています。